希望する条件にぴったり合う家具がなかなか見つからない…そんな時は「オーダーメイド」という選択肢はいかがでしょうか。
でも、どこにどうやってオーダーするのか、希望通りのものができるのかなど、オーダーメイド家具はよくわからないと感じられている方も多いかもしれません。
そこで、実際にご依頼いただきenstolで製作したオーダーメイド家具のひとつ「ウォールナットのキャビネット」ができるまでをご紹介いたします。
【1. お客様からのご相談〜ご希望の内容をヒアリング】
「ウォールナットのキャビネット」をご依頼くださったM様は、以前ご自宅の新築に際しenstolでダイニングチェアの張り替えを承ったお客様。
その後、ダイニングに置くキャビネットを新調しようと色々と探したものの、ちょうど良いものが見つからなくて・・・とご相談いただきました。
M様のご希望内容は以下のとおり。
・置きたいスペースにちょうど良く収まるサイズ
・キャビネットの上にはテレビを置く予定。ダイニングチェアに座って見やすい高さに
・お部屋の雰囲気に合わせて樹種はウォールナットで
・enstolのショップに設置している造作キャビネットのような、扉に取っ手などが無いすっきりとしたデザイン
下の写真が、enstolのショップに設置している造作キャビネットです。
扉はプッシュオープン式で取っ手などが無くすっきりとしていて、M様のイメージにぴったりとのことでした。あわせてご予算やご希望の納期もお伺いします。
【2. 担当スタッフ・デザイナー・職人で、デザイン案&お見積を作成】
まずはヒアリング内容を踏まえて担当スタッフが簡単な絵を描き、デザイナーに相談。
具体的なイメージ画や、サイズ・素材などの細かな情報を盛り込んだデザイン図面を作成していきます。
オーダーメイド家具のデザインは、enstolオリジナル家具のデザイナーであるオカノが担当。
お客さまのご要望をまとめただけでも形にはなりますが、そこからいかに美しく、かっこよく仕上げるかが、デザイナーの腕の見せどころでもあります。
デザインが決まれば、各工程を担当する職人に工数や材料を相談し、ご提案内容をまとめます。
【3. お客様と何度もやりとりを重ね、成約】
作成したデザイン図面とお見積をM様にご提案。
ご希望内容とご提案内容を擦り合わせながら、詳細を調整していきます。
たとえば、当初はすべてウォールナット無垢材での製作をご希望でしたが、無垢材の扉は反りやすいこともあり、安心して長くお使いいただけるよう天板以外の材料にポリ合板をご提案。
ポリ合板といっても色柄や厚み、質感などさまざまなバリエーションがあるため、メーカーからサンプルを取り寄せ、M様にイメージに合うものを選んでいただきました。
引き出しのサイズや棚板の数などは、キャビネットに何を収納するのか等確認しながら調整しました。
M様はenstolと同じ京都にお住まいだったため何度もご来店くださいましたが、遠方のお客様の場合はメールや電話でやりとりを重ねます。
【4. 製作スタート】
必要な材料を手配し、納期に間に合うよう製作スタート。
今回のキャビネット製作は木工作業が主。
そこでオーダーメイド家具製作がオリジナル家具製作と異なる点について、木工職人に聞いてみました。
・常に図面を見て寸法に間違いがないか意識する
・仕上がりイメージを持っておく
・使う金物によって木の組み方を変えたり、構造にあわせて補強を追加したり等、考えながらつくっている
隅々まで知り尽くしているオリジナル家具とは違い、図面だけでイメージしたものを実際のカタチにしていくオーダーメイド家具の製作には、さまざまな創意工夫が必要となります。
【5. 完成〜納品】
今回はM様がお急ぎでなかったこともあり、2ヶ月弱の納期で完成。
完成のご連絡とあわせて納品日のご都合をお伺いし、お客様のお手元へお届けとなります。
後日M様より、オーダーメイド家具に関する感想をいただきました。
「オーダーメイド家具は、サイズ・金額・色等、希望に応じて下さる点が良かったです。
出来上がりの品が無く、自分のイメージだけで製作していただくので完成まで少し不安でしたが、完成したキャビネットはイメージした通りで、使い勝手もとても良いです」
サイズや素材をはじめ、引き出しの容量や木目の方向に至るまで、思い通りの家具をつくることができるオーダーメイド家具。
加えてenstolでは、オリジナル家具のコンセプトと同様、オーダーメイド家具においても「長く大切に使い続けられるもの」のご提案と「丁寧なものづくり」を心がけています。
世界でたったひとつの「オーダーメイド家具」。
欲しい家具がなかなか見つからないという場合は、ぜひお気軽にご相談くださいませ。
2023.02.03 公開