長く愛用してもらうための
素材選び
家具を形作っている素材には、木材や張地、
モデルによってはアイアンやウレタン、ペーパーコード、ワイヤースプリングなど様々な種類があります。
わたしたちがそれぞれの素材を選ぶ際に大切にしていることは3つ。
1つめは、お手入れしながら長く使えること。使っているうちに汚れたり傷んだりするのは当たり前のことですから、
ご自宅でもできるだけメンテナンスしやすいようにと考えます。
2つめは、家具選びの時間も、日々の暮らしの中で使う時間も、お客様がわくわくできること。
インテリアの好みに合わせて自由に選んでいただけるよう、特に張地はバリエーション豊富に取り揃えています。
3つめは、時が経つほどに愛着がわくものであること。経年変化で色合いに深みが出たり、手触りが変化したり。
ずっと大切に使い続けたいと思えるような素材を選んでいます。
無垢材について
enstolの多くの家具には、お手入れがしやすく経年変化が楽しめる無垢材を使用。
木材は主に北米・北欧産の広葉樹を仕入れています。
家具のオーダーが入ると、工場内の木材のストックスペースから、その家具に必要な木材をひとつひとつ選びます。
同じ樹種の木材でも、木材一枚ごとに木目の現れ方や色あいはさまざま。
その中から、家具が完成した時に一番美しくなるよう、またじゅうぶんな強度を保てるよう、最適な木取りができる木材を選別します。
ここではenstolの家具で主に使用している5樹種をご紹介いたします。
oak/オーク
北米大陸一帯に広く分布する広葉樹。淡い黄白色をした重硬で強靭な木質で、柾目面に虎の模様のような美しい虎斑(とらふ)が現れます。古くから家具材や船舶用材として活用され、ローマでは「木の王様」と呼ばれており、ウィスキーや葡萄酒の樽材としても知られています。
walnut/ウォールナット
チークやマホガニーと共に世界三大銘木の一つに数えられる広葉樹。クルミがなる木としても知られ、深みのある濃いブラウン色が特徴です。ヨーロッパ家具の歴史では1660年から1720年代にかけ、「ウォールナットの時代」と呼ばれるほどにもてはやされました。
cherry/チェリー
ウォールナットと並び古くから高級家具の材料として使われてきた広葉樹。木肌は緻密でなめらかで、最初は淡い琥珀色をしていますが、紫外線に強く反応するため、だんだんと濃い飴色に変色していきます。ガムポケットと呼ばれる成長の過程で細胞の隙間に樹脂が溜まってできた、黒い斑点や筋状の模様が入るのも特徴です。
beech/ビーチ
ヨーロッパで最も多く使用されている広葉樹の一つ。木目はきめ細かく、ビーチ材最大の特徴である小さな斑点が全体に入っており、色調は淡くピンクがかった乳白色をしています。強度が高く、弾力性があり、曲げ木加工を施した名作家具で使用されていることも多い木材です。
maple/メープル
メープルシロップが採れることでも有名な広葉樹。肌目は緻密で年輪ははっきりしておらず、クリーム色~白色で、材面に絹のような光沢があります。材質は硬く粘りがあり、その丈夫な特性からボーリングのレーンの床材など強い衝撃が加わる部分に使用されます。
張地について
椅子やソファ、ベンチなどのオリジナル家具で選べる張地は約300種類。
シンプルで色柄豊富な生地やお手入れのしやすい機能性生地、北欧名作家具にも多く採用されているデンマーク製ファブリックやmina perhonenのインテリア用ファブリックなど、素材・機能・色柄の異なる多様な張地の中からご予算やご使用シーンにあわせてお選びいただけます。
家具はフレームの樹種と張地の組み合わせによって、がらりと表情が変わります。
ぜひ張地選びの時間もお楽しみください。
ウレタンについて
椅子やソファ、ベンチの座面に使用しているクッション材は、粘りのある上質なウレタンをメインにセレクトし、座り心地が良くなるよう硬さや厚みの異なる数種類のものを組み合わせています。
ペーパーコードについて
enstolでは、紙を3本撚り集めたデンマーク製のペーパーコードをセレクト。
職人たちも、手作業で編んでいく制作過程でほどけにくいことを実感しています。
また、カナコ編みというより強度の増す編み方で仕上げていますので、より長くお使いいただけます。
ワイヤースプリングについて
ワイヤースプリングは、今までデンマークでしか製造されていなかったところを、
岡野が日本でも手軽に手に入れられるようにと奔走し、国内製造ができるようになったenstolオリジナルのもの。
バネが一つ壊れてしまっても一つだけ交換すれば良いので、部分的に補修することができるという優れものです。
enstolではオリジナルソファ「journey sofa」や、ソファの修理の際にも活躍しています。